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この数年、美容整形の世界で「ボトックス」という形成法が取り入られるようになっています。
が、そもそもボトックスと言われる「ボツリヌス菌」は美容整形で使われていたものではなく、
眼瞼痙攣やや片側顔面痙攣などの疾患の治療に使われていたものです。
このボツリヌス菌は、
食中毒を引き起こすほどの猛毒で、体内でその菌が繁殖してしまうと全身麻痺などの
中毒症になる危険性の高い菌なのです。
案外知られていないかもしれませんが、この菌は
第二次世界大戦中に細菌兵器として開発、生産され、1970年代まではその方向での研究が
続けられていたそうです。
だったらなぜそんな危険な菌を美容整形で使用する?
と思われますよね。
実は、ボツリヌス菌にはいくつかの毒素成分が含まれていますが、その中のひとつに
A型といわれる人に害を及ぼさない血清型毒素がありまして、それを人が持つタンパク「アルブミン」と
結合させ、薬として生成した「A型ボツリヌス菌毒素製剤」の事を、一般的にボツリヌス菌と
言っている訳です(ややこしいですねぇ)。
では、ボトックスとは?
ですが、これは
国内で唯一、眼科治療などの目的で厚生省から認可されている、アメリカ・アラガン社の
「A型ボツリヌス菌毒素製剤」の製品名の事で、治療方法を指している呼び方ではありません。
筋肉が動くのは、アセチルコリンという神経伝達物質の作用によるものなのですが、
この製剤を注入しアセチルコリンの分泌を阻害する事で、各部位の末梢神経からの命令を伝えにくくし、
その結果、一部の筋肉や汗腺を働かなくさせる効果が生まれます。
顔にできるシワの治療や多汗症の治療、
咬筋を萎縮させて輪郭を整える美容整形治療などは、この性質を利用している訳です。
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